脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(自律型資源循環システム強靱化促進事業)
基本情報
この補助金のまとめ
この補助金の特徴
補助上限200億円の超大規模支援
1件あたり最大200億円という国内補助金制度でも最大級の規模です。この規模は、資源循環市場の創出に必要な大規模実証設備の建設、全国規模の回収ネットワーク構築、産業間の連携基盤整備など、社会システムレベルの変革を可能にします。個別技術の実証ではなく、市場そのものを創り出す事業に対応できる稀有な制度です。
脱炭素×資源循環のデュアルミッション
GX(グリーントランスフォーメーション)推進対策費の一環として、脱炭素と資源循環の両立を明確な目標として掲げています。CO2排出削減と資源自律の同時達成を求める点で、環境省の循環型社会推進交付金とは一線を画す産業政策としての性格を持ちます。
経済安全保障としての「強靱化」
事業名の「強靱化」は、自然災害への対応だけでなく、地政学的リスクによる資源供給途絶に対するレジリエンス確保を意味します。中国等への資源依存度低減、国内での資源循環システム構築による供給リスク軽減が、本事業の隠れた重要テーマです。
サーキュラーパートナーズによるエコシステム形成
産官学のパートナーシップの中で事業を推進するため、技術標準の策定、規制改革への提言、業界横断的なデータ共有基盤の構築など、個社では実現困難なエコシステム形成が可能になります。
対象者・申請資格
組織形態の要件
- 民間団体等であること(企業、一般社団法人、業界団体等)
- 日本国内に活動拠点を有していること
- コンソーシアム形式での申請も可能
事業遂行能力
- 本事業を的確に遂行できる組織体制と人員を有すること
- 200億円規模の事業を管理できる経営基盤と資金管理能力を有すること
欠格事項
- 経済産業省からの補助金交付等停止措置を受けていないこと
- 経済産業省からの指名停止措置を受けていないこと
望ましい条件
- 資源循環分野での大規模事業管理の実績があること
- 産業界との幅広いネットワークを有していること
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申請ガイド
ステップ1:募集要領の精読と戦略策定(公募開始〜1週間)
募集要領を入手し、事業内容・評価基準・予算規模を確認します。200億円規模の事業運営を担う執行団体としての適格性を自己評価し、応募戦略を策定します。
ステップ2:コンソーシアムの組成と計画策定(1〜2週間)
事業規模に見合った産官学連携体制を構築します。参画企業・研究機関の選定、役割分担の決定、知的財産の取り扱い方針の合意を行います。
ステップ3:事業提案書の作成(1週間)
募集要領の様式に従い、事業提案書を作成します。資源循環市場の創出に向けた具体的な実施計画、スケジュール、予算計画、期待される市場規模・経済効果を詳細に記載します。
ステップ4:申請書類の提出(期限厳守)
令和8年3月13日(金)12時必着で提出します。200億円規模の申請であるため、書類の精度と整合性に特に注意してください。
ステップ5:審査・採択・事業開始
書面審査およびヒアリング審査を経て採択が決定されます。採択後は交付申請手続きを行い、速やかに事業を開始します。
審査と成功のコツ
市場創出の具体性とスケーラビリティ
脱炭素効果の定量的エビデンス
経済安全保障への貢献
大規模事業のガバナンス体制
対象経費
対象となる経費
実証設備費(3件)
- 資源循環プラントの設計・建設費
- 選別・分離設備の導入費
- 品質検査装置の購入費
研究開発費(3件)
- 新規リサイクル技術の開発費
- 素材分析・評価費
- パイロットスケール試験費
システム構築費(3件)
- 回収ネットワーク構築費
- トレーサビリティシステム開発費
- データプラットフォーム構築費
委託費(3件)
- 専門コンサルタント委託費
- LCA(ライフサイクルアセスメント)実施費
- 市場調査費
人件費(2件)
- プロジェクト専任スタッフ人件費
- 研究員雇用費
その他(4件)
- 旅費
- 会議費
- 広報費
- 知的財産管理費
対象外の経費
対象外の経費一覧(7件)
- 土地の取得費
- 既存事業の運転資金
- 経常的な人件費(プロジェクト専任でないもの)
- 飲食費・接待費
- 消費税および地方消費税
- 他の補助金で賄われる経費
- 団体の一般管理費
類似する補助金との比較
よくある質問
Q補助上限200億円は1件の事業に対する額ですか?
はい、執行団体1者に対する補助上限額が200億円です。ただし、執行団体は採択後に間接補助事業者を公募・選定し、複数の個別プロジェクトに資金を配分します。実際の個別プロジェクトの補助額は、執行団体の事業計画に基づいて決定されます。
Q資源自律経済確立産官学連携加速化事業との違いは何ですか?
両事業ともサーキュラーパートナーズの枠組みを活用しますが、連携加速化事業(上限2.4億円)は初期段階の調査・研究・システム設計を対象とし、本事業(上限200億円)は大規模な実証・実装段階を対象としています。フェーズの異なる支援制度として、段階的に活用することも可能です。
Qどのような規模の企業が対象ですか?中小企業でも参画できますか?
執行団体としては大規模な事業管理能力が求められるため、大手企業や業界団体が主な対象です。しかし、間接補助事業者として個別プロジェクトに参画する形であれば、中小企業やスタートアップも対象となる可能性があります。特に革新的な資源循環技術を持つ中小企業は、大手企業とのコンソーシアムを通じた参画が期待されます。
Q脱炭素効果の試算はどの程度の精度が求められますか?
GX推進対策費からの支出であるため、CO2削減効果の定量的な試算は重要な評価要素です。事業規模が大きいため、ライフサイクルアセスメント(LCA)に基づく科学的な算定が望ましいですが、事業化前の段階では概算レベルの試算で許容されると考えられます。削減量の算定根拠と前提条件を明示することが重要です。
Q事業期間はどのくらいですか?
具体的な事業期間は募集要領で定められますが、200億円規模の事業であることから、複数年度にわたる事業計画が想定されます。大規模実証設備の建設や全国規模のネットワーク構築には3〜5年程度の期間が必要なケースが多く、年度ごとの進捗管理と予算執行の計画が求められます。
Q他の補助金・助成金と併用できますか?
本補助金は200億円と大規模であるため、通常は本事業単独で資源循環システムの構築に必要な経費を賄えます。ただし、基礎研究フェーズについてはJST(科学技術振興機構)やNEDOの研究開発支援制度との連携が有効です。また、実証施設の立地する地域の自治体が提供する企業立地補助金や、環境省の脱炭素先行地域関連の支援策との連動も検討に値します。同一経費への二重補助は認められないため、研究開発→実証→実装の各フェーズで異なる支援制度を段階的に活用する計画が最適です。
詳細説明
制度の位置づけ
本事業は、脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金の一事業として位置づけられ、GX(グリーントランスフォーメーション)推進の重要施策です。「自律型資源循環システム強靱化」という名称には、環境政策と経済安全保障政策の両面が含まれています。
事業の目的
サーキュラーパートナーズの枠組みを活用し、以下の3つの目標の同時達成を目指します。
- 新たな資源循環市場の創出:既存のリサイクル市場を超えた、高付加価値な資源循環ビジネスの創出
- 脱炭素と経済成長の両立:CO2排出削減とGDP成長を同時に実現する経済モデルの構築
- 資源供給の強靱化:地政学的リスクに対するレジリエンスの確保
補助金額の規模
補助上限額は200億円という国内最大級の規模です。この金額は、以下のような大規模事業への対応を想定しています。
- 全国規模の資源回収・再生ネットワークの構築
- 商業スケールの資源循環プラントの設計・建設
- デジタル技術を活用した資源トレーサビリティ基盤の整備
- 新素材・新技術の量産化に向けた実証設備の導入
姉妹事業との違い
同じ資源循環経済課が所管する「資源自律経済確立産官学連携加速化事業」(補助上限2.4億円)は、産官学連携による初期段階の調査・研究を対象としています。本事業はそれに続く大規模実証・実装段階を対象としており、より大きな予算規模と事業規模が特徴です。
サーキュラーパートナーズの役割
サーキュラーパートナーズは、経済産業省が推進する産官学パートナーシップです。本事業では、このパートナーシップの枠組みを活用することで、以下のメリットが得られます。
- 業界横断的な情報共有と技術連携
- 規制改革や制度設計への提言チャネル
- 資源循環に関する技術標準・品質基準の共同策定
- 国際的な資源循環の動向に関する情報収集
公募期間
令和8年2月18日(水)から令和8年3月13日(金)12時必着。経済産業省GXグループ資源循環経済課が窓口です。